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2016年5月31日 (火)

TBSドラマ・日曜劇場の「99.9 -刑事専門弁護士-」第7話の救いようの無さ

 TBS日曜劇場の「99.9 -刑事専門弁護士-」第7話について、触れようと思ったが、繰り言のようにも聞こえるので、ほどほどにしておこうと思う。
一 現実問題に無関心なテレビ・ドラマ
  毎日新聞に「理の眼」というジャーナリスト青木理氏のコラムがある。その5月25日日は、刑事訴訟法と盗聴法(通信傍受法)の改正案についてのものであった。
 日本の刑事訴訟の問題の一端を訴えている。国会でもジャーナリズムでも議論が沸騰してしかるべき深刻さを述べながら、ジャーナリストとして歯がゆい思いをしているのが伝わってくる。法学部のスタッフからも伝わって来ない。日曜劇場の「99.9 -刑事専門弁護士-」は、日本の刑事訴訟には問題が多いぞ、と言いたくて、「99.9」などというタイトルを、良く理解しないままにつけたのではないか。
 ドラマが本当に評判を受けるのは、その時代と社会をドラマに構成できているかどうかによるだろう。そのことは、江戸時代に浄瑠璃の心中ものが流行った例でも判る。
 「99.9」%といわれることの意味を分からないまま遊んでいると、自らが腐っていっていることを分からないのではないか。
 
二 第7話の変な展開……脚本(宇田学)の問題か、法律監修(國松崇)の問題か
 「99.9-刑事専門弁護士-」は、流石に日曜劇場だと思う豪華キャストを揃えたわりには、全く気の抜けたドラマだ。気負った香川照之の姿に対して、松本潤のへらへらとにやけた姿のコントラストで持たしたようである。観る者によっては辟易している小ネタや駄洒落もベテランの芸達者に対して、小馬鹿にしたように松本潤が連発することで、ドラマ人気をとっているかのようである。
 このドラマは「刑事専門弁護士」いうタイトルのように、「グッド・パートナー 無敵の弁護士」のように主に依頼者の金銭利益を扱っているのではない。その理解がどうなのだろうか。というのは、第7話は、指紋一つとアリバイが不完全ということで殺人で起訴されている。どうやら指紋が一つあった花瓶のかけらは、被告人の持ち物の花瓶のかけらを紛れさせたものだというのが、ポイントになってくるようだが、もともと花瓶のかけらにあった指紋が1つだけというのも変である。もちろん被告人は自白は全くしていない。そんなことだけで起訴できるのなら、そんな程度で起訴した事件の99.9%が有罪には成り得ない。ちょっと証拠を検証するだけで立証はできないのである。
 もっといえば、第1話から起訴された事件の証拠は不十分なのである。アイドル松潤主演のドラマということでお目こぼしということなのかどうか、この程度の証拠で起訴しているということにしていて、よく警察・検察庁・裁判所からクレームがつかないものだと思う。
 脚本の宇田学ももう少し気にしてもよいが、法律監修が職務である國松は、もう少し職務上の責任を果たすべきではないか。

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